Titaniumアプリの広告収入について

Titainumアプリの広告でいくらの収入になるか、気になったので調べてみました。

今回の集計対象はこちらです。
http://itunes.apple.com/jp/app/xin-zhe!news2/id548232809?mt=8
『新着!NEWS2』というアプリで、簡単に言うと２ちゃんねるのニュースを自動的に新着チェック＆勢いチェックをするアプリです。細かいアプリの説明は上のリンクから見てください。

このアプリは、Titaniumのアプリ広告調査のために作った側面もありましたので、広告関連のデータの収集に気を使って作っています。

• 広告配信は、Titaniumでモジュールを提供している3社（AdMob、AMoAd、i-mobile）に限る
• 誤クリックを誘発しやすいUIにせず、一般的な広告アプリと同じ場所に広告を設置する
• 9月中は、広告の設定やアプリのバージョンアップを含め、一切の設定を変更しない

以上の条件で計測しました。なお、i-mobileのTitaniumモジュールは一般公開されておりませんが、上記の旨をご連絡したところ快く提供していただきました！この場を借りてお礼を申し上げます。

また、広告配信はランダムで「i-mobile　50%」、「admob　40%」、「amoad　10%」、という設定になっております。最初はamoadが全く機能していなかったので50-49-1にしていましたが、こちらから催促のメールを出してやっと広告が配信されだしたので50-40-10に変更したという歴史的経緯によるものです。なお、言語設定が英語になっている場合は問答無用でadmobを表示するように設定しております（i-mobileで私の端末で広告が一切表示されなかったため）。

結果：($1=77.97円換算)

1ヶ月期待収益というのは、仮に9月中すべてを100％そのアドネットワークにしていた場合に予想される収益です（普通は複数のアドネットワークを切り替えたりしませんからね）

さて結果から見れば、i-mobileが圧倒的です。i-mobileは内部で広告ローテーションの仕組みが入っていて、一定時間ごとに広告がくるくると入れ替わるシステムになっているため、やたら表示数が高くCTRが低い結果となっています。おそらく枠の表示は2万回程度だと思いますので、それで計算するとCTRが4.46%となり圧倒的です。

AMoAdは、広告が表示されないことが多々あるようです。表示される確率からして57%しかありません。広告を表示しないのであれば、そこのスペースは完全に無駄になるわけで、非常によろしくないアドネットワークであると言えます。クリック単価も低く、日本市場に限ってこれでは話にならない印象です。

ちなみにAMoAdは「アプリを公開してから広告を申請」というフローをとっていて、公開前に広告を確認することが出来ず、プログラムにバグがあれば大惨事となります。そして私は公開したあと申請のメールを出したのですが、1週間にわたって放置されて、そこでさらに事情を伺うメールを出してやっと認可されました。オペレーションも非常に駄目な印象を持っています。

一方AdMobは安定した成績を出していて、さすがという印象ですね。組み込みも一瞬でしたし（Titaniumの公式モジュールとして提供されている）、日本に限らず世界で配信するアプリに広告を出す場合には、かなりよい候補になるのではないでしょうか。

ちなみにダウンロード数は今日の時点で3022ダウンロードです。またアプリの特色として、そこそこ何度も起動されうるアプリであり、また1回の起動でそこそこ長い間の滞在が予想されるものとなっております。そういったアプリの特性が影響されているかもしれません。

以上、私が9月中に集めたデータでした。こういったデータは、儲かっている場合などには競合を増やす可能性もあり、公開されにくい情報だと思います。皆様の参考になれば幸いです。

なお余談ですが、現在のTitanium SDK 2.1系にはリストビューにバグがあり、2.2以上にしないと修正出来ないのですが、2.2は現在nightly buildしかない状態で、i-mobileのモジュールは2.2でビルド出来ません。残念ですが次回のバージョンアップはi-mobileをはずしてAdmob AMoAdのみにしようと考えています。まだ正式リリースされていないSDKですので、こういった問題は仕方の無いところですね。