Twitter では告知しましたが、ちょうど 1 ヶ月前の 7 月 1 日に、YouTube チャンネル「ニコニコプログラミング」を開設しました。まさかの YouTuber デビューです。
Description のところにも書いているように
プログラミングの楽しさを伝えるために、プログラミングにまつわる様々なことをしています。短い時間でプログラミングの実況をしながらゲームを作り上げる実況プログラミングシリーズをメインに展開していきます。
というチャンネルです。
2009年「テトリスを1時間強で作ってみた」を発表
私は昔から、気まぐれに動画投稿をしております。例えば YouTube に「Prince of Persia(PC9801) within 10 minutes」という RTA 作品(ゲームクリアのタイムアタック、この作品はエミュレータですが)を上げて 53 万再生されていたり、ニコニコ動画に「【チェス】Peter Wells vs 羽生善治【棋譜解説】」というチェスの棋譜解説の動画を上げて 29 万再生されています。
そんな中で一番再生数が多かったのが、「【プログラミング】テトリスを1時間強で作ってみた【実況解説】」という作品です。これは 2009 年、今から 13 年前になるのですが、Windows で動くテトリス風のゲームを開発環境の構築からはじめて 1 時間ちょいで完成させるのをノーカットで録画した作品になります。gcc をインストールし、ブロック画像を自分でペイントで書いて、Win32 API をググりながらバグを出しつつプログラムを作っていく様が受けて、大変な人気になりました。日経BPさんからインタビューを受けたり、これがきっかけとなった登壇もいくつか経験しました。今見ると 76 万再生を達成しているようで、ありがたい限りです。
当時から「これを見てプログラミングをやってみようと思いました」というコメントをたくさん頂いており、本当に嬉しいことでした。プログラミングはクリエイティブな活動であり、楽しいもので、はじめるハードルは意外と低いんだ、ということを動画にてお伝えできたのかな、と思っています。
そして最近、本当にありがたい話なのですが、「あの動画を見てプログラマーになりました」というようなご報告を結構な頻度でいただくようになりました。自分の動画が、他人の人生に影響するほどの刺激を与えられた、というのは、想像以上の喜びでした。そしてまた、コンピュータが進化すればするほど、プログラミングに興味を持つきっかけが持ちにくいのではないだろうか、ということを考えるようになりました。
プログラミングに興味を持つきっかけとなるように
私達の世代では、マイコンBAISCマガジン、通称ベーマガと呼ばれた雑誌がプログラマー育成に大きな役目を果たしていました。読者投稿のゲームプログラムのソースコードが山のように紹介され、自分でそれを打ち込むと、自分のパソコンでそのゲームを遊ぶことが出来ました。私達の世代では、最初は意味もわからずにゲームを打ち込んで遊び(写経、と呼ばれていました)、そのうち自分でそのゲームを改造するところからプログラミングを覚えていったという人が、私も含めて大勢おります。
私もまたそういったきっかけの一つとなれないだろうか、という思いで、以前の「NicoNicoProgramming」の名前をそのまま利用して、新たに YouTube でチャンネルを開設しました。YouTube なのにニコニコを名乗っているのは、このような歴史的経緯によるものです。
最近、教育系のプロジェクトなどにも関わらせてもらう機会もあったのですが、プログラミングの楽しさを知ってもらう機会は私にとっても楽しいです。隠れた才能の原石に私の動画が届いて刺激になってくれれば最高だと思っておりますし、若い人でなくても、プログラミングに心理的なハードルを抱えている人たちに「思ったよりも簡単そうだぞ」と思ってもらえればそれだけでも嬉しいです。
どんな内容?
こちらはニコニコプログラミング第 4 回、30 分ちょいでブロック崩しを作っている作品になります。まっさらな環境(正確には MacOS のゲストユーザーの環境)から Safari を立ち上げ、CodeSandbox というサービスを使い、ブラウザ上で VSCode を利用して生 JavaScript でコードを書いています。最近の技術進歩のおかげで、ブラウザ上で開発をすべて完結させられるので、この動画を見た人が「自分も真似してみようかな」と思った時に極めて簡単に出来るようになっています。CodeSandbox の機能として fork 機能もあるので、私のコードの改造も簡単です。生成物には独自 URL が発行されるので友達への自慢も簡単に出来ます。
今のところ、飽きられないように長くてもコーディング時間は 30 分で収めようと思っています。イメージは懐かしの「ボブの絵画教室」ですね。
今後について
最初は重労働を覚悟をして始めたのですが、週に 1 本の動画を出すのに週に数時間程度の作業で終わるようになってきたので、このペースならばそこまで負担なく進めていけるかな、と考えています。リアル仕事はもちろん、ブログの投稿や登壇のペース、他の趣味のプログラミングの時間を大きく削ることなく続けていけそうだな、という手応えは掴んでいます。
私のアウトプットのチャンネルがこのブログと Twitter、それにたまに依頼される登壇に偏っていて、新しくチャンネルを増やしたいとは思っていたので、自分にとっても YouTuber として活動し、動画の編集などの基礎を覚えることが出来るのはプラスの体験だと思っています。コメントなどでは今までつながったことのない人達とコミュニケーションが取れている実感もあり、まだ 1 ヶ月ですが幸先のよいスタートになったなと思っています。
今は「ゲームを 30 分(もしくは 15 分)で作ってみた」という「プログラミング実況解説シリーズ」をメインに展開していますが、来月くらいからは対談やテクニック集、アルゴリズムの紹介などなど、違う種類の動画も色々と上げてみようかな、と画策しています。どんな種類にせよ、プログラミングの楽しさが伝わるようなコンテンツを目指していきたいです。
さて、最後にお決まりの定型文でこのブログを締めたいと思います。チャンネル登録よろしくお願いします!
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