この記事は2011年7月1日、前会社の株を全てDeNAに譲渡した翌日にFacebookで公開した内容です。
6月30日、ブロードテイルは発行済全株をDeNAに譲渡することにより、DeNAの100%子会社になりました。
2008年3月26日に設立してから3年3ヶ月と4日、株主に対してきちんと利益をあげられる形で会社をexitさせられた点は、非常によかったと思っています。
長い間本気で取り組んできた会社が終焉を迎えることに、一抹の寂しさを感じています。当然ながら順風満帆とはいかず、会社倒産の危機を何度も(比喩ではなく本当に何度も)経験し、そのたびに社員に痛みを強要したことを、とてもつらい思い出として持っています。辞表を持ち歩いている社長は多いと思いますが、「過労死してすみません」という遺書まで持ち歩いていた社長はかなり少ないでしょう。経営者として、覚悟以外は足りないところばかりだったと思います。
技術しかないシードの会社に大金を投資していただいたにもかかわらず、規模の小さいexitしかできなかったことに対して、投資家の皆さんに心よりお詫びします。多大な期待をいただいたにもかかわらず、申し訳ございません。
それでも、会社を設立してよかった、今までやってきて良かったと思っています。途中で投げ出さなくて良かったと思っています。いろいろな人に助けられ、困ったときに手を差し出され、自分が皆さんに愛されていることが実感できました。私がブロードテイルで関わったすべての方々に対して、心より感謝いたします。
これからの私は、今まで私たちをサポートしてくださった方々に対して、新しい環境で精一杯活躍することによってお返しをしていきたいと思います。どうぞ引き続きよろしくお願いします。
最後に、今日までついてきてくれた社員・バイトのみんな、本当にありがとう。みんなのうち後一人でも欠けていたら、きっとどこかで私は心が折れていました。これからはお互いの立場も変わるけれど、私からのみんなに対する感謝は、いつまでも決して変わりません。自分の中で、みんなと一緒にやってこれたことは、きっと私のこれからの人生の糧になります。
exitというと終わりというイメージですが、今日を新しいスタートとして、より成長できるように努力したいと思います。本当に皆さん、ありがとうございました。